社会福祉法人日本点字図書館
日本点字図書館は、1940年(昭和十五年)11月10日に幼い頃に病の後遺症で失明した本間一夫さんによって、創立されました。
僅か700冊の点字図書で発足した組織でしたが、今では点字図書約2万3千タイトル、録音図約2万4千タイトルを有し、全国の視覚障害者に年間約18万タイトルを貸し出す日本最大の点字図書館となっています。
書物の世界を通して勇気や希望、安らぎを届けるべく、多くのボランティアや職員の方々によって支えられ運営されています。
ーサービス内容ー
視覚障害者へのサービス
・貸し出し・配信サービス
⒈ 図書・雑誌の貸し出し
点字図書・録音図書、録音雑誌などを無料で全国の視覚障害者等へ郵送な
どにより貸し出ししています。
⒉ 図書の配信サービス
点字と録音図書データを配信するサービスを行なっています。パソコンをイ
ンターネットに繋げば24時間いつでも図書を利用することが可能です。
(サピエ図書館)
・一人一人のニーズに応じた点訳・朗読および本の調査
⒈ 専門対面リーディングサービス
来館可能な人を対象に医学、コンピュータ、音楽、語学、法律などの専門図
書や資料を対面で読み上げるサービスです。
⒉ 希望点訳・個人朗読(プライベートサービス)
点字図書館に蔵書がない教養図書を希望形態に応じて無料で点訳または朗
読するサービスです。(都内在住、在学、在勤している方のみ利用可能)
⒊ レファレンスサービス
図書や資料の検索と紹介を行う情報提供サービス。視覚障害関係の施設・
団体等のサービスの紹介も行なっています。
ふれる博物館
分館にて触察鑑賞に特化した立体展示を行なっています。年⒉〜⒊回の企画
展を実施。予約制です。
例:第13回企画展 江戸から昭和のマイホーム
2023年11月22日(水)〜2024年3月16日(土)
水・金・土曜日開館 予約制(10時・13時・15時)
相談・訓練事業
見えない、見えにくいことで生じる困りごとや福祉サービス、訓練等の情報提供と、保有感覚を活用して生活の質の向上を目指す独立訓練を提供。(対象者:視覚障害者(児))相談会や支援機器の体験会などを開催しています。
⒈ 自律訓練(生活訓練)
障害者総合支援法に基づく給付として提供される訓練。歩行、ICT、点字、
日常生活技術、ロービジョン者のための読み書きなどの訓練を実施。
⒉ IT教室
視覚障害当事者で、パソコンやスマートフォンの技術習得を希望する方を対
象に教室を開講。
そのほかサービス
⒈ 用具の販売
点字器や白杖をはじめ、調理器具、拡大読書機など、日常生活に便利な商
品1000点以上を取り扱う日本最大の用具販売所を運営(オンライン販売も
実施)。補装具・日常生活用具の給付制度も利用可能。
⒉ 点字図書の販売
古典的な名著から最近の話題作まで網羅したやく1000タイトルの点字図書
を販売。
⒊ 視覚障害に関する活字資料の収集(奥村文庫)
視覚障害に関する著述や視覚障害者自身が著した活字資料を収集し、一般
の方々へも閲覧・レファレンスサービスを行なっています。
図書の製作・図書配信サーバーの保守管理
点字図書・録音図書は一般の書店では販売されていないため、貸し出し本を製作しています。
⒈ 点字図書の作成
点訳ボランティアの方々が自宅でパソコンを使って図書の点訳をしていま
す。点訳データは校正を経て、点字プリンタを使って紙に打ち出し、製本し
て貸し出ししています。
⒉ 録音図書の製作
朗読ボランティアの方々が、点字図書館内のスタジオで図書を朗読し録音
します。録音されたデータは校正・編集を経て貸し出ししています。またボ
ランティアが自宅で録音図書の製作ができるインターネットを使った作成
システムを開発し運用しています。
⒊ 図書配信サーバーへのデータアップと保守管理
点字図書。録音図書のデジタルデータをサーバーにアップしインターネット
でパソコンに配信できるように機器およびネットワークシステムを保守・
管理しています。
※厚生労働省補助事業
情報の点字化・音声化・ユニバーサルデザイン
⒈ 各種広報誌、カタログ、雑誌などの点字化・音声化
国や地方自治体、企業などから注文を受け、各種広報誌や商品カタログな
どを点字化あるいは音声化しています。
例)花王点字シール:区別のつきにくい商品に貼るシール。使用場面
や色の区別、使用料などを確認できるように作成。
⒉ 情報のユニバーサルデザイン
企業や地方自治体などから委託を受け、公共施設などに設置される点字サ
インや触知案内図などの製作・監修を行なっています。また視覚障害者にも
使いやすい商品企画・モニターなどの相談にも応じます。
Comments